珠簾
 たますだれ。「珠箔(しゅはく)」ともいう。
紆餘
 まがりくねっている様子。
混混
 水が豊かに流れゆく様子。「滾滾(こんこん)」とも書く。
銀河
 李白の『望廬山瀑布』の詩に、「飛流直下三千尺、疑是銀河落九天」とあるのに基づき、勢いよく流れ落ちる滝を銀河(天の川)に譬える。
東澗
 東の谷川。「荷担滝」で、「落合」にて東と南の谷川が合流して荷担滝へ流れ込んでいるとの記事がある。ここでは、東の谷川に沿って上流へと移動している。
澗底
 川底。
甃
 敷き瓦。
蹙褶
 着物などにできる襞(ひだ)のこと。「襞褶(へきしゅう)」に同じ。
階級
 階段のこと。階段状の川底をもつこの部分は、現在「雛段滝(ひなだんたき)」の名で親しまれている。
襞襀
 着物などにできる襞(ひだ)。「襞褶」に同じ。
闇潭
 この淵に注ぐ滝には当時名前が無かったが、現在では「琴滝」と呼ばれている。「くらぶち」の読みは、豊永徳之助氏の訓訳に従った。
掲げる
 着物の裾を濡れないように持ち上げること。
奔激
 勢いよくほとばしる。
緩注
 ちょろちょろとそそぎ落ちる。
淙然
 さらさら(ざあざあ)と水が流れる様子。
瓴を建へす
 「建瓴(けんぺい)」とは、高いところから甕(かめ)をひっくり返して中の水を下に落とすこと。いきおいよく流れていることを譬える。
奮迅
 勢いよく奮い立つ様子。
絕幽
 「幽絶」とも。人里はなれた場所の静かな様子。
清爽
 清らかですがすがしいこと。
豁開
 「開豁」とも。ひろびろとした様子。
狀景
 「情景」に同じ。景色のこと。
偉觀
 すばらしい眺め。
澗奧
 谷川の上流。
寂乎
 ひっそりとしてさびしい様子。
濃墨
 濃い墨汁(のような色)。
四涯
 四方の水際。滝壺の周りの水際のこと。
舌を吐く
 驚いて、ぽかんとする様子。
嶄立
 きり立つこと。
數仞
 仞(じん)は七尺に当たる。
頑青老碧
 濃い青色。
鱗皴
 うろこのような岩の裂け目(亀裂)。
澗滣
 水際
2017年3月26日公開。
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