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赤目四十八滝(観瀑図誌)








不動瀑解説

赤目四十八滝(不動滝) 日本漢文の世界 kambun.jp
不動滝の美しい姿。

観瀑図誌(不動滝の図) 日本漢文の世界 kambun.jp
不動滝の図

 不動滝は、赤目四十八滝の名瀑の一つです。『観瀑図誌』には、「千手滝」の左肩を30~40メートル登ったところにあると書かれています。このことからも、現在の「霊蛇滝」は『観瀑図誌』の「千手滝」と同一の滝であると確認できます。

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不動滝。

 不動滝は、高さは15メートル、幅は7メートルという大きな滝です。水は勢いよく落ちており、しぶきがあがっています。われわれは、不動滝のこの美しい姿に、長い間見とれていました。不動滝を見ただけでも、来た甲斐はあったというほどの素晴らしさです。

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不動滝の滝つぼ。

 梁洲先生は、この滝つぼで泳いだと書いていますが、とんでもない蛮勇です。

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不動滝の右側の岩。

 また、滝の右側の岩をよじ登って、上へ行ったということですが、それも常人にはなしえぬ行動です。

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不動滝の右側の岩を登るのは、常人には不可能です。

 赤目四十八滝渓谷保勝会発行のパンフレット「赤目四十八滝」には、「”滝まいり”とはこの滝に参ることを意味し、明治の中ごろまではここから奥へは入れなかったそうです」とあります。赤目の滝を源流まで極めた梁洲先生らの行動は、当時としては常軌を逸したものだったわけです。

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不動滝(上から見たところ)。

 本書が齋藤拙堂の『月瀬記勝』ほどには有名ではないのは、読んだ人が気軽に行って確かめることができなかったことも大きな原因であると思われます。そして、「千手滝」「霊蛇滝」の名称が入れ替わってしまったのも、恐らくは観光としての滝見物が始まった明治末頃には、『観瀑図誌』はすでに高閣に束(つか)ねられていたため、滝の名称がきちんと伝承できなかったからではないかと思われてきます。


2009年3月28日公開。

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