日本漢文の世界

 

赤目四十八滝(観瀑図誌)








赤目瀑後記現代語訳

観瀑図誌(梁山詩) 日本漢文の世界 kambun.jp
いったい誰が、天の川を決壊させて、緑の山へそそいだのか。
あふれ出たつめたい空気におびやかされて、ふるえるほど寒い。
林の向こう側で鳴っている宝玉の琴の音のような水音は、
遠くまで響きわたり、
水の流れは石にぶつかり大地を揺るがして、
その勢いで渦巻いている。
山の神は神龍のすみかを深く隠していたが、
いったん梁洲の筆にかかれば、
いつでも自由に見られるようになった。
   梁山記す。

 後澗(ごかん)には六つの名勝がある。私の二回目の滝見物では、青蓮寺村から行くルートを選んだので、、滝の源流にまわりこんで、上流から下流へとくだりながら見物することになった。従って、見物記も上流から下流という順序で記しておいた。しかし、いよいよ四十八滝の図を公刊しようという段になってみると、前記は「龍(りゅう)が壺」で終わっているので、後記はどうしても「縋(すが)り藤」から始めなければ都合が悪い。そこで元の文章をかなり改め、順序を入れ替えた。私自身、その後しばしば見物に行くときは下流から登ったので、それと同じ順序にした。そのほうが、これから滝見物に行こうとする人にも便利であろう。


2017年3月26日公開。

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