現在の大阪府箕面市にある「明治の森・箕面国定公園」の地域。高さ34メートルの名瀑・箕面滝があり、紅葉でも有名。サルは天然記念物に指定されている。この場所は、江戸時代から中井竹山、服部南郭、田中桐江ら文人墨客も多く来遊した。明治末に現在の阪急電鉄箕面線が開通してからは、観光地となった。
「摂津」のこと。現在の大阪府北西部と兵庫県南東部。
十日間。
すぐれた景色。
京都付近の地。ここでは畿内五国(大和・河内・摂津・山城・和泉)を指す。
いちばん優れていること。
まわり道
立ち寄って見物すること。
早崎子信という人物。拙堂の『従大阪至須磨明石記』によると、同郷の津藩の人で、当時は大阪に遊学中であったことが分かる。
天保4年(1833年)9月。旧暦9月は、11月初旬にあたる。当時は、今よりも寒かったので、紅葉の季節であった。
午後。
淀川支流のひとつ、中津川のこと。この川は、明治29年の淀川改修工事で廃川となった。
ぐるぐる回ること。当時はハイキング道が整備された現在とは違い、山道がくねくねと曲がっていたと考えられる。
神聖で穢れのない場所。ここでは、瀧安寺の境内。
清らかな谷川の流れ。
走るように速く流れてゆく。
赤い欄干。現在も瀧安寺は谷川の両側に境内が分かれているため、赤い欄干の橋で対岸に渡れるようにしてある。
この場所。ここ。
竹が経(たていと)、松が緯(よこいと)のように混じり合って生えていること。
暗い山道をくねくねと曲がってゆくこと。
くらいこと。日暮れで暗くなった。
旅館ではなく、参詣者を休憩させる茶店と思われる。現在では茶店は無いが、「梅屋敷」という名前の無料休憩所が設けられており、当時を偲ぶことができる。
泊ること。
夜のあいだずっと。
玉がなるような水の音。
次の朝。
石段。
あたり一面のもみじが色うつくしい様子。
朝方なので、もみじがうっすらと霜を帯びている。
濃い赤色。
まるで模様のように美しく入り混じっていること。
落ち葉。「錦」は紅葉した落ち葉が色鮮やかであるから例えたもの。
はるかに遠い様子。
京都市の高雄山を中心とする地域で、古来紅葉の名勝として知られる。
そびえ立つこと。
大きな家。
この部分は、「唐人戻」という岩の名前を解説した部分。「戻」の字は、漢文では「もとる」と読み「そむく」という意味に使われるが、この岩の名前の「戻」の字義は「反」つまり「かえる(帰)」という意味だと解説している。
険しい場所。
水の音が響く様子。
約30メートル。実際の滝の高さは34メートル。
湧き上がる水ぶき。「濆」は「噴」に通ずる。
おどるがごとく、なげうつがごとく
滝壺の底。
大音響がひびき渡る様子。
雷が響き渡るように、とどろきわたること。
一宇の御堂。この御堂は今は存在しない。現在、滝の前は広場になっており、たくさんのベンチが置かれ、ゆったりくつろいで滝を眺めることができるようになっている。広場の後ろには、コンクリートの休憩所がある。この休憩所はできてから約半世紀がたつが、建て替えまたは撤去をめぐり、景観論争が起きている。
氷に触れたように引き締まる様子。
心に恐れを抱くこと
ゆったりまわり道すること。
まがりくねった様子。
趣向を出すこと。
勢いに乗る様子。
定説。世間で通用する議論。
滝の上部の、水が下へ落ちる部分。
水。あおく見えるほど、深い池になっている。
3丈四方。1丈は約303センチメートルなので、10メートル四方。
水が流れ込むこと。
1町は約108メートルなので、約2キロメートル。実際の距離とほぼ合っている。
いまの大阪府茨木市宿川原町にあった宿場。
2010年5月1日公開。