日本漢文の世界


人力車解説

 明治から大正にかけて、街には人力車があふれていました。馬車も自動車もあまりなく、もっぱら人力車が大きな顔をして走っていたのです。この文章は、そのような時代、中国との関係では日清戦争の前後に書かれたものです。
 いつごろからこの人力車はなくなったのでしょうか。どうやら関東大震災後に急速に自動車が普及したことで、自然消滅していったようです。いまでは、京都の嵐山や岡崎などに観光用のものが少しある程度です。
 それにしても排ガスも出さず、馬車のような糞害もないクリーンな乗り物である人力車(自転車タクシーを含めてもよいでしょう)は、もっとみなおされてもいいのではないでしょうか。
 
 
現代の人力車、自転車タクシーが京都で創業!!
 2002年4月末、京都市中心部で自転車タクシー「VELO TAXI」が創業しました。車体は流線型、屋根付きのモダンなもので、ドイツ製です。後部座席にお客が2人乗れます。料金は1回につき大人300円、小人200円です。ものずきな私はさっそく、小学生の息子と2人で、このおしゃれな乗り物に乗ってきました。運転手はアルバイトの学生さんです。曲がるときにはウィンカーを点滅させ、手で合図します。
 ただ、この自転車タクシーは、走行区域が御池・四条・寺町・烏丸の各通りに囲まれた約1キロメートル四方に限られているうえ、営業時間も午後1時から5時の4時間だけです。まだまだ実用とはいいがたいのですが、環境への配慮からこうした試みが全国に波及することを期待したいと思います。(2002年6月2日追加)

自転車タクシー 日本漢文の世界
これが自転車タクシーです。(新風館の乗り場で)

自転車タクシー2 日本漢文の世界
学生アルバイトの運転手さんと。(同上)

自転車タクシー3 日本漢文の世界
なかなか優雅な乗り心地。前にも一台走っています。(姉小路通)
(写真はいずれも2002年6月2日撮影)

2001年11月10日公開。2002年6月2日一部追加。