日本漢文の世界

 

英傑の遺墨が語る日本の近代



東郷平八郎 指令文
とうごう・へいはちろう


1847-1943。日露戦時の連合艦隊司令長官。元帥。

東郷平八郎 指令文 日本漢文の世界 kambun.jp

[解読]

皇国興廃在此一戦
各員一層奮励努力
    平八郎書

[訓読]

皇国(こうこく)興廃(こうはい)()一戦(いっせん)()
各員(かくいん)一層(いっそう)奮励(ふんれい)努力(どりょく)せよ
         平八郎(へいはちろう)(しょ)

[語釈]

()一戦(いっせん)
 日露戦争の勝敗を決した日本海海戦のこと。明治38年(1905年)5月27日、東郷大将は旗艦三笠の檣頭にZ旗(信号旗)を掲げたが、その意味するところが上記の「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ。各員一層奮励努力セヨ」であった。

[訳]

わが大日本帝国の興廃は、この一戦にかかっている。
全員、より一層の奮励・努力をするように!
   平八郎書

2009年3月28日公開。

ホーム >英傑の遺墨が語る日本の近代 > 作品リスト > 東郷平八郎

ホーム >英傑の遺墨が語る日本の近代 > 作品リスト > 東郷平八郎