日本漢文の世界

 

英傑の遺墨が語る日本の近代



俵国一(大臥)
たわら・くにいち(たいが)


1872-1958。工学博士。金属組織学の確立に尽力。日本鉄鋼協会を創立。文化勲章受章。

俵国一 日本漢文の世界 kambun.jp

[解読]

百花春至為誰開
  庚辰孟夏 大臥山人書

[訓読]

百花(ひゃっか)(はる)(いた)って(たれ)(ため)(ひら)
  庚辰(こうしん)孟夏(もうか) 大臥(だいが)山人(さんじん)(しょ)

[語釈]

百花(ひゃっか)
 いろいろな種類のたくさんの花。
庚辰(こうしん)
 「かのえ・たつ」の年。昭和15年。
孟夏(もうか)
 陰暦の四月。

[訳]

数多くの花が、春が来たら咲き乱れるが、これらの花はいったい誰のために咲くのだろうか。
     昭和15年4月 大臥山人書く

2010年9月12日公開。

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