日本漢文の世界

 

英傑の遺墨が語る日本の近代



佐藤鉄太郎 四言古風
さとう・てつたろう


1865-1942。陸軍中将。海軍大学長、舞鶴鎮台長官。

佐藤鉄太郎 四言古風 日本漢文の世界 kambun.jp

[解読]

顕揚皇風(韻)
丕顕国基
宝祚無窮(韻)
望寿万歳
(四言古風)
 佐藤鉄太郎謹書

[訓読]

皇風(こうふう)顕揚(けんよう)
丕顕(ひけん)なるかな国基(こっき)
宝祚(ほうそ)無窮(むきゅう)なり
寿(じゅ)万歳(ばんさい)なるを(のぞ)みたてまつる
 佐藤(さとう)鉄太郎(てつたろう)謹書(きんしょ)

[語釈]

皇風(こうふう)
 天皇陛下の御徳。

顕揚(けんよう)
 世間に対して称え、広めること。

国基(こっき)
 国家の基礎。

丕顕(ひけん)
 おおいに明らかなこと。

宝祚(ほうそ)
 天皇の御位。おおみくらい。

無窮(むきゅう)
 はてしないこと。

[訳]

陛下の御徳をたたえ奉る。
明らかなる国のいしずえ。
おおみくらいは限りなく広い。
君が代の万年つづくことを願い奉る。
 佐藤鉄太郎 謹んで書く

2009年10月12日公開。

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