日本漢文の世界

 

英傑の遺墨が語る日本の近代



大島義昌(荘南) 七言対句
おおしま・よしまさ(そうなん)


1850-1926。陸軍大将。日清戦争で活躍。男爵。

大島義昌 七言対句 日本漢文の世界 kambun.jp

[解読]

古琴弾罷風吹笙
山閣醒時月照杯
(七言対句)
  荘南

[訓読]

古琴(こきん)(だん)()われば(かぜ)(しょう)()
山閣(さんかく)()むる(とき)(つき)(さかずき)()らす
  荘南(そうなん)

[語釈]

古琴(こきん)
 古い琴。
(しょう)
 笙の笛。
山閣(さんかく)
 山の中にある楼閣。

[訳]

古い琴を弾きおわると、風が笙の笛に吹いてくる。
山の中の楼閣で目を覚ますと、月が杯を照らしている。
         荘南

[出典]

宋の詩人・蘇軾の『重游終南子由以詩見寄次韻』より。
ただし、原作は「古琴弾罷風吹座」につくる。

2010年5月1日公開。

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