日本漢文の世界
英傑の遺墨が語る日本の近代
中河与一
なかがわ・よいち
著作権継承調査中
1897-1994。新感覚派の小説作家。
[解読]
万歳をとなへてあぐる盃に
もられし酒ぞたふとかりける
昭和十年三月十日 靖国神社外苑にて 与一
[読み方]
万歳
(
ばんざい
)
を
となへ
(
唱え
)
て
あ
(
挙
)
ぐる
盃
(
さかずき
)
に
も
(
盛
)
られし
酒
(
さけ
)
ぞ
たふ
(
貴
)
とかりける
昭和
(
しょうわ
)
十年
(
じゅうねん
)
三月
(
さんがつ
)
十日
(
とおか
)
靖国
(
やすくに
)
神社
(
じんじゃ
)
外苑
(
がいえん
)
にて
与一
(
よいち
)
[訳]
万歳を唱えて乾杯をする。その杯になみなみと注がれた酒は、何よりも尊いものである。
昭和10年3月10日 靖国神社外苑にて 与一
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2010年9月12日公開。
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