日本漢文の世界

 

英傑の遺墨が語る日本の近代



福田雄太郎(珠水) 七言対句
ふくだ・ゆうたろう(しゅすい)


1866-1932。陸軍大将。枢密顧問官。

福田雄太郎 七言対句 日本漢文の世界 kambun.jp

[解読]

風吹碧落浮雲尽
月上青山玉一団
(七言対句)
   珠水

[訓読]

(かぜ)碧落(へきらく)()いて浮雲(ふうん)()
(つき)青山(せいざん)(のぼ)(ぎょく)一団(いちだん)
   珠水(しゅすい)

[語釈]

碧落(へきらく)
 青空。
浮雲(ふうん)
 うきぐも。
青山(せいざん)
 青く樹木の生い茂っている山。
(ぎょく)一団(いちだん)
 宝玉の集合体。月をたとえる。

[訳]

風が青空を吹きわたり、浮雲は消え去る。
青い山の上に月が出た。たくさんの宝石を集めたような月が。
               珠水

2010年5月1日公開。

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