丁士源(藹菴) 箴言
てい・しげん(あいあん)
1879-1945。満州国全権公使。
[解読]
王道為尭舜禹湯文武治国之道。
学説雖広溥、要不外乎脩身斉家治国平天下四原則。
桃村先生属 藹菴 丁士源
[訓読]
王道とは、尭・舜・禹・湯・文・武が治国の道為り。
学説広溥たりと雖も、要は脩身・斉家・治国・平天下の四原則に外ならず。
桃村先生の属め 藹菴 丁士源
[語釈]
王道
徳により国を治めること。
尭・舜・禹・湯・文・武
尭・舜は古代中国の伝説上の天子。禹は夏王朝の創始者。湯は殷王朝の創始者。文は周の文王。武は周の武王。みな聖王であったとされている。
治国
国を治めること。
広溥
範囲が広いこと。
脩身
自分の行いを正しくすること。
斉家
自分の家庭を正しく整えること。
治国
国を治める。
平天下
天下を平和にすること。
[訳]
王道とは、尭・舜・禹・湯・文王・武王ら古代中国の聖王が、国を治めた道である。
王道に関する学説は範囲が広いけれども、その要点は、「自分の行いを正しくする」「家庭を正しく整える」「国を治める」「天下を平和にする」という四つの原則以外にはない。
桃村先生のご依頼による 藹菴・丁士源
2010年5月1日公開。2010年5月6日修正。