日本漢文の世界

 

英傑の遺墨が語る日本の近代



出羽重遠
でわ・しげとお


1856-1930。白虎隊出身。海軍大将。

出羽重遠 日本漢文の世界 kambun.jp

[解読]

人雖待時機
歳月不待人
(五言対句)
 大正癸丑夏日 重遠

[訓読]

(ひと)時機(じき)()つと(いえ)ども
歳月(さいげつ)(ひと)()たず
 大正(たいしょう)癸丑(きちゅう)夏日(かじつ) 重遠(しげとお)

[語釈]

時機(じき)
 チャンス。
癸丑(きちゅう)
 「みずのと・うし」の年。大正2年(1913年)。

[訳]

人はチャンスが来るのをじっと待っているが、
歳月は(その人がチャンスをつかむのを)待ってはくれない。
    大正2年夏 重遠

[出典]

「歳月不待人」は陶淵明の『雑詩』の一節。

2010年9月12日公開。

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