『漢訳不如帰』は、まだまだ続きます。
次回更新をお楽しみに!
不如帰の浪子(黒田清輝 画) 原書の扉絵
※蘆花の自伝小説『富士』第三巻第二章(二)に、蘆花と島崎藤村との会見の記事があります。その中に、この絵についての次のような興味深い記述があります。文中S君とは藤村、K画伯とは黒田清輝です。
S君は不如帰を見て居た。本文よりK画伯の画に興味をもつたらしく
「油画ですか?」
と問ふのであつた。油で描いてある。然し着彩ではない。
「否、Black and white です」
と答へた。