日本漢文の世界

和文漢訳資料



 漢文を学んでいると、「漢文を作ってみたい」という気持ちが出てきます。当サイトをご覧になった方方からも、「この文章を漢訳してほしい」とか「自作の漢文を添削してほしい」というご要望が増えています。残念ながら私自身、漢文が自由に作れる訳ではないため、丁重にお断りしておりますが、「漢作文」教材の潜在的ニーズは非常に高いようです。
 そこで、先人の作った和文漢訳作品の中から、「漢作文」のお手本となりうる面白い作品を選んで掲載し、楽しみながら「漢作文」の骨法を学んでいこうというのが、この企画の趣旨です。 

漢訳不如帰


 第一弾として徳富蘆花著、杉原夷山訳『漢訳不如帰』を連載します。
 この漢訳作品の特徴は、明治第一のベストセラー小説を、ほとんど逐語的に漢訳したところにあります。ただし、逐語的とはいいながら、漢文らしくするために、文章の順序を入れ替えたり、説明を付け加えたり、随分苦労して訳した様子が伺えます。できあがった漢訳は、漢文らしくまとまっており、訳者の手腕を感じさせる出来栄えです。
 現在、京都での勉強会で、原作の『不如帰』と『漢訳不如帰』を併読しておりますが、その楽しさを皆様とも分かち合いたいと思い、公開を決めました。

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2009年9月6日公開。