日本漢文の世界:本の紹介

書名 漢文入門
副題  
シリーズ名 岩波全書233
著者 小川 環樹(おがわ たまき)
西田 太一郎(にしだ たいちろう)
出版社 岩波書店
出版年次 昭和32年(1957年)
ISBN 4-00-020101-8
定価 2,300円
著者の紹介 小川環樹氏(1910-1993)には著作集(筑摩書房・全5巻)があります。
 西田太一郎氏(1910-1982)の著書には、『漢文の語法』(角川小事典23・絶版)等があります。
 角川書店の小型漢和辞典『新字源』は、この両先生が編者になっています。また両先生とも、みすず書房の『荻生徂徠全集』編集に参加されていました。
本の内容:

漢文入門 (岩波全書 233)

 漢文訓読法を本格的にマスターしたい人におすすめの学習書です。本書の訓読法は、現在用いられている最も標準的な読み方ですから、これから訓読法を学ぼうという方は、本書で基本をマスターされるのがよいと思います。ただし、字が小さく、やや難解な部分がありますので、とっつきにくいと感じられるかもしれません。しかし、途中で投げ出さずに読みきることができれば、ずいぶん力がつきます。少しずつ気長に学習を進めてください。
 第一部序説の「語法概説」では、漢文の語法について、簡潔に説明されており、この部分を熟読するだけでも、漢文がかなり読めるようになります。
 第二部短文篇では、戦国策、孟子等の先秦の書物から面白い話を選んで、読解を加え、語法についても詳説しています。ここで例文を先秦の書物から選んでいるのは、一つの見識だと思います。唐代以降の古文も、これら先秦の文を学んだものだからです。
 第三部は、各体篇で、漢文のいろいろな文体(「論弁類」、「碑誌類」などの様式のこと)について解説し、文体ごとに例文を読解しています。この部分は主に唐宋以降の擬古文を例文に採用しています。漢文では文体ということを重んじますから、この部分もしっかり読んでおく必要があります。
 本書の解説には非常に高度な部分もありますから、学習の進展にあわせ、何度も読むのがよいと思います。漢文訓読法は、われわれの祖先が苦労を重ねてあみ出してくれた、非常にすぐれた読解法です。日本文化の正しい理解のためには、訓読法を身につける必要があります。本書を熟読すれば、正確な訓読法が身につけられますので、がんばって取り組んでいただきたいと思います。

漢文入門 (岩波全書 233)
2002年2月24日公開

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