<否定句>
漢文の否定句は、動詞・形容詞の前に「否定副詞」が置かれている形式が多いのですが、この「否定副詞+動詞・形容詞」も状中短語です。
次の【例句3】の謂語「不美」を英語に置き換えて説明すれば、否定副詞「not」(状語)と「beautiful」(中心語)が結合した状中短語「not beautiful」が謂語になっているわけです。
【例句3】
花不美。
(訓読)花美しからず。
(現代語訳)花は美しくない。
花 [不] 美
[状語] 謂詞
└──────┘
(状中短語)
主語 謂語
(第1句式)
<介賓状語>
「介詞(前置詞)+その賓語」が状語として謂詞を修飾している例(介賓状語)を挙げておきます。
【例句3】
幼安与文与可遊。(蘇軾『石氏画苑記』)
(訓読)
(現代語訳)謝幼安(しゃ・ようあん=人名)は文与可(ぶん・よか=人名)と交遊した。
幼安 [与文与可] 遊。(蘇軾『石氏画苑記』)
[状語] 謂詞
└──────┘
(状中短語)
主語 謂語
(第1句式)
この句では、「与文与可」が謂詞たる動詞「遊」を修飾しています。最初の「与」は介詞(前置詞)で、英語のwithにあたるものです。「文与可」は人名で、介詞の賓語です。「与文与可」は、「with文与可」ということで、「遊」を修飾する状語です。
このような介詞とその賓語からなる状語を「介賓状語」と呼びます。
上の句では、介賓状語「与文与可」と謂詞「遊」で「与文与可遊」という動詞性の状中短語を形成しています。
介賓状語については後述します。
2007年7月16日公開。
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